テーマ制作を学ぶ人のための本『WordPress標準デザイン講座 第2版』執筆しました。2019/6/5刊行 #WPシロクマ本

テーマ制作を学ぶ人のための本『WordPress標準デザイン講座 第2版』執筆しました。2019/6/5刊行 #WPシロクマ本

2019年5月29日

2018年末のAdvent Calendarを未完了のまま放置して何をしていたかというと、実は4年ぶりに本を書いていました。
WordPress標準デザイン講座 20LESSONS【第2版】』という本で、前回同様、石原隆志さんとの共著です。
2019年6月7日、翔泳社さんより発売です。

WordPress標準デザイン講座 20LESSONS【第2版】

翔泳社さんから見本誌も送っていただいたので、4年前と同様に出版社さんからの公式情報には書いてない、この本の特徴などを著者目線でご紹介します。

本書は「コードの書き方を覚えて、WordPressテーマを自作したい人のための本」です。

4年前に刊行した初版である『WordPress標準デザイン講座 【Version 4.x対応】』では、

たとえば「投稿タイプ」「フィールド」「タクソノミー」「ターム」などの、そもそもの言葉の意味や、CMSをさわるにあたって絶対避けて通れない文字コードやBOMの話、エディタでは不可視文字を表示させなさいという話、PHPのエラーコードはちゃんと読みなさいという話など、他の本ではカットされがちな内容をできるだけ詰め込みました。

といった感じで、プロのWeb制作者としてスキルアップを目指す人をイメージして執筆しました。
個人的には1冊でWordPressの主要な機能をひととおり俯瞰できるマニュアルになったと自負しており、すでに技術のある人、教える側の立場の方からはそれなりにいい反応をいただけたのですが、本当の初学者の方々にはなかなか難易度の高い本になってしまったという反省があります。

一部の方から「スパルタ本」という愛称もいただき、どこかのレビューでも後半難しすぎというフィードバックもいただき、入門書をうたいながらも、結果的にかなり骨のある書籍になってしまいました。

そこで今回は想定読者として「Web制作者を目指す学生さん」や「Web制作会社への入社間もない駆け出しデザイナー・エンジニアさん」などをイメージし、受託制作ではなかなか利用する機会のない「コメント機能」の実装をバッサリ切りました。

さらに、今回はWordPress 5.x対応の書籍になります。GutenbergのブロックエディターのおかげでPHPを書かなくても実現できることが増えたのと、初学者にはどうしてもハードルが高くなってしまうこともあり、今回は「カスタムフィールド」「カスタム投稿タイプ」「カスタムタクソノミー」のカスタム3兄弟の解説もあえて外しました。

「PHPやテンプレートタグを使って、自作WordPressテーマで基本の投稿と固定ページをきちんと実装できるようにする」これが本書のゴールです。
サンプルサイトで制作するのも、PCスクールの生徒さんや就職・転職活動をする方ならきっと作れと言われるであろう、ブログ形式のポートフォリオサイトにしました。

他のWordPress 5.x対応本との違いは?

WordPress 5系の書籍はまだそこまでたくさん出ていません。きっとこれから増えてくるとは思いますが、私が確認できている中で明確に「5.x対応」と記載があったのは次の2冊です。

『WordPress はじめてのデザイン&カスタマイズ入門 ブログ・サイトの改善方法がわかる』
著者: 茂木葉子さん、岩本修さん 監修: 星野邦敏さん、吉田裕介さん
出版社: 技術評論社
刊行日: 2019/1/25


WordPressのやさしい教科書。 手を動かしながら学ぶ実用サイト作りと正しい運用 5.x対応版
著者: 竹下和人さん、額賀順子さん、占部紘さん、シマキョウスケさん
出版社: エムディエヌコーポレーション
刊行日: 2019/5/21


どちらもまださらっとしか拝見していないのですが、PHPやソースコードの説明というよりは、ブロックエディターやカスタマイザーの活用方法、プラグイン紹介等が中心で、本当の意味での「WordPressはじめの一歩」にふさわしい本だと思いました。
この2冊は、PHPやソースコードが分からなくてもしっかりWordPressサイトの更新・運用ができるようになりたい人に良さそうです。
つまり『WordPress標準デザイン講座』とはターゲットが異なります。今まで全くWordPreseを触ったことがなかったり、Web制作の経験のない方は、順番的にはこの2冊のどっちかをおすすめします。

繰り返しますが、『WordPress標準デザイン講座』は「コードの書き方を覚えて、WordPressテーマを自作したい人のための本」ですので!

なかなか出版社のオフィシャルの説明文ではそこまでターゲットを絞った書き方はしてくれません。この点を間違えてミスマッチしてしまうと悲しいので、よかったらどなたか発売日後に、レビューに「これはテーマを自作したい人のための本」だと書いてやってください…。

執筆期間中に困ったこと… 5.0いつですか!!

今回の改訂版のお話を最初にいただいたのが、2017年の11月末ごろ。けっこう前!!

この段階では、「WordPress 5.0が、来年出るらしい」という情報がふわっと出ているだけで、具体的なリリース時期は全くわからない状況でした。
識者の中には、2018年4月とかそういう憶測は出ていたような気もしますが、WordPress.orgの公式情報 (WordPress 5.0 Development Cycle のページ) をどれだけ確認しても、”5.0 Kickoff meeting” の予定が “TBD(未定)” からちっとも更新されません。

一番最初、翔泳社さんからは「2018.8〜10月頃の刊行目標」という打診がありました。しかし肝心のWordPress 5.0 のリリース時期が全く見えてこないので、もう少しはっきりしてから刊行スケジュールを相談することにして、まずは目次案だけを2017年中に提出し、社内の企画だけ先に通していただきました。

しかし…その後はご存知の通り、WordPress 5.0のリリース予定が遅れに遅れます。
Gutenberg の動向は追っていたものの、エディター以外の変更がどの程度加わるのかなど確定情報が全然出てこないので、執筆の方も遅れに遅れます。
WordPress側のリリースが遅れている旨は担当編集者さんにもお伝えして、いろいろとスケジュールの調整をはかっていただきました。

で、「WordPress 5.0のリリースが12月らしい」という情報が流れたのが、10月の始め頃だったと思います。
ここからようやく後顧の憂いを捨て去って執筆に邁進します。

…が、WordPress 5.0 のリリースの遅さからは考えられないほど、WordPress 5.1 のリリースが早かった!!!

5.0と5.1ではテーマ関数的な変更はほとんどないので、内容の書き直しはほぼなしで大丈夫でしたが、日本語翻訳の文言の変更がいくつかあったおかげで、管理画面のスクリーンショット画像が結構な枚数、撮り直しになりました。。。

さらに、脱稿直前になり、今度はWordPress 5.2 のリリース!!
しかも、5.2は(そこそこ経験のある制作者にとっては)かなりインパクトのある変更が盛り込まれました。

さすがに5.2の完全サポートはもう間に合わないため、最もクリティカルな変更である「PHPバージョンの最低要件が5.6以上になった」という部分の記述だけはねじ込みました。
もう2週間ほどあれば、ヘルスチェック、wp_body_openタグ、Gutenbergの使わないブロックを標準機能で非表示にできる機能についても触れたかったところですが、こればかりは仕方ありません。

とにもかくにも、改訂のチャンスをくださった翔泳社・関根さま、最後までお付き合いくださった担当の翔泳社・寳田さま、誌面DTPを担当くださった三馬力の樋山さまには、感謝してもしきれません。
本当にありがとうございました。

私のイチオシはLESSON20 「トラブルシューティング」

最後に、本書の中で私が個人的に一番オススメしたい内容を紹介します。
それは最後のLESSON20 「トラブルシューティング」です。

みんな大嫌い、よくある英語のエラーメッセージの一覧と意味、主な対処法をまとめました。
L20については順番通りに読むのではなく、学習を進める中でうまくいかないところがあったら随時参照してもらうことを想定しています。
前回、意外に好評だった「関数リファレンス」とともに、お守り代わりに手元に置いていただけるとありがたいです。

ということで、みなさん買ってくださいな!
そして、読者さんがミスマッチしないような客観的なレビューを書いていただけたらたいへん嬉しいです!

Twitterではよかったら「#WPシロクマ本」と「#翔泳社」のハッシュタグをつけていただけるとさらに嬉しいです!!