最近経験した現場での話。
まぁ、当たり前のことかもしれないけど、たまに再確認しないと疎かになってしまいがちなのでメモ。
初めから「出来るだけ早く作って欲しい」って要望のお客さんだったから、こちらも最大限予定を詰めて作業していたのだけど。
自分では会心の出来。
前日の打ち合わせでは今週一杯って伝えてたけど、2日程前倒しできそうだ。
そう思ってたところに、
「まだ?」って急かしの電話。
ハッキリ言ってショックだった。
もう物理的にこれ以上縮めることなんて無理だよ。こっちだって最高の仕事をしてるってプライドはある。
思わず言い返しそうになっちゃいました。
急かされても、電話で反論しちゃ駄目
でも我慢。
ここで(特に電話で)意地を張っても何も良いことないのは経験で知ってるからね。
とりあえず作業の目処もたちそうだったので明日のアポを取り、作業を急ぎます。
翌日。
私に急かしを入れてきた社長は相変わらず忙しそう。
でも、こっちのやるべきことはちゃんと仕上がってたし、引き続きよろしくって感じでスムーズに打ち合わせは進みました。
実際、私がちょっとカチンときたのは電話のときだけで、別にこのお客さんは嫌な人じゃないのです。
むしろいいお客さんだよ。
制作実務はまだ1年そこそこのひよっこだけど、打ち合わせ現場に関してはもう6年目。それなりの自信はあります。
急かされても結果オーライ、そのポイントは
1.前回、次の工程の仕上がり日やさらに先の予定をメモに書いて渡してた
2.お客さんも見られるサーバに作業進捗をこまめにUPしてた
当たり前かもしれないけれど、
Webの知識のないお客さんとの打ち合わせで重要なのは「見える化」。
お客さんはその作業がどんなに大変かわからない。それは当たり前。
そこに反発しても何も生まれない。
それよりも、
「全体の作業量」と「イマココ」を分かるようにしてあげるのがスムーズに事を運ぶコツかなと。
あ、やってくれてるんだ、ってのが見えるだけでお客さんは安心してくれます。
そこまでやって急かされるケースは、それがお客さんのデフォルトのリズムなので、クレームではありません。
愛馬にムチ、みたいなもんだと思っておいてよいでしょう。全然問題ないです。
お客さんを「調教」するってこと
そして別のポイントも。
それは、
3.初回打ち合わせから、徐々にお客さんを調教してくこと
私がこのお客さんの好きなところは、
せっかちな人だけど、自分の要望は具体的にズバっと言ってくれるから。
だからこっちも迷わず最短距離を進んでいける。
自分のペースで作業を進めるためには、お客さん側の協力ももちろん必要ってこと。
でも、決して「そういうお客さんにあたらないと無理」って話じゃない。
最初から意識の高い人もいるけど、だいたいはこちらサイドの「教育」(または、言葉は悪いですが「調教」)によって育まれていくもんです。
私の場合初回打ち合わせの時は、最初に制作フローなど必要な説明をしたら、その後はなるべくお客さんに仕事の話をさせるようにします。
最近では、この段階では極力デザインとかページ内のディテールのことは話さないように心がけてます。
で、気持ちよく話すだけ話させてから、内容をまとめておさらいして、打ち合わせ終了。
ハイ、終了です。打ち合わせはスパッと切り上げましょう。
打ち合わせ終了後が本当の勝負
打ち合わせ終了後、今度は雑談として私の仕事論なりWeb論を語ります。
語りっていうか、過去の現場の思い出話ですけど。
もう、私の雑談は重いです。深いです。暑苦しいです。。。
仕事の話になると止まりませんね。普段意識してないことを、ぺらぺらしゃべってたりします。
その話の中で、暗に「制作の人って大変なんだ」「忙しいんだ」「なんか困ったお客さんも多いんだ」ってことをアピールしたりしてます。ずるいかな
まぁ、これを私は「お客さんを調教する」、って呼んでるんだけど。
こちらの仕事に対する思いが伝わらないと、なかなかお客さんも乗ってくれないものだと思いますので。
コツは、先に打ち合わせとして向こうに必要なことを話してもらい、自分は帰りがけ、最後の最後に話すことかな。
実際、どれくらい効果あるかわかりませんが、今では仕事の進行に差し障るクレームはほぼゼロです。
これを意識して実践し始めて、更新とか追加とか別件とかでの仕事のリピート率は上がってきたような気はしてます。
やっぱ、信頼関係ですよ。
急かされても、クレームにしない。これ大事。
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希望納期は短いけど、決断力のないお客さんがやっぱやりづらいかな。
そういう優柔不断なお客さんをなんとか促す小手先の技なんかは後日書きたいと思います。